Farleap
Farleap
Farleap

Web3受託開発会社の選び方

失敗しない発注の5つの判断軸

Meeting table by a window with laptops and printed comparison sheets for selecting a Web3 development partner

Web3受託開発会社の選び方

Written by

Chevron Right

Web35

TL;DR

Web3開発の発注は、Web制作の延長で選ぶと失敗しやすい領域です。資産・セキュリティ・法規制・トークン設計という固有のリスクが絡むため、発注先は『動くものを作れるか』だけでなく『事業設計から運用・セキュリティまで通せるか』で見極める必要があります。本記事では、実績の読み方、セキュリティ体制、事業/トークン設計力、法規制への目配り、運用伴走の5つの判断軸を、発注担当者向けに解説します。

Web3開発は、Web制作の延長では選べない

ブロックチェーンを使ったプロダクト開発は、見た目こそ通常のWebアプリと変わらないものの、扱うのが「資産」であるという一点で性質が大きく異なります。スマートコントラクトは一度デプロイすると改変が難しく、脆弱性がそのまま資産流出につながります。さらにトークンやNFTには法規制が絡み、事業設計の段階から考慮が必要です。

そのため、Web3開発の発注先を「Webサイトを作れる会社」と同じ基準で選ぶと、ローンチ後に重大な手戻りを招きがちです。ここでは、発注側が見極めるべき5つの判断軸を整理します。

判断軸1 — 実績の「関与範囲」を読む

実績一覧に並ぶプロダクト名だけを見ても、判断材料にはなりません。確認すべきは関与範囲です。

  • フロントエンドのみか、スマートコントラクトまで実装したか

  • トークン設計・事業設計に関わったか、指示通りに作っただけか

  • メインネットで実際に稼働し、結果(TVL、取引量、上場など)が出ているか

「DeFiプロトコルでTVL1位」「大手DEXでのIDO」「取引所への上場銘柄」といった、第三者が検証できる結果を伴う実績は、設計から運用まで通した経験の裏付けになります。

判断軸2 — セキュリティと監査の体制

Web3でもっとも避けたいのは、ローンチ後の資産流出です。発注先には以下を確認します。

  • リエントランシなど典型的な脆弱性への対策を、設計段階から織り込んでいるか

  • 外部監査(Audit)の要否を判断し、必要なら手配・対応できるか

  • 秘密鍵・管理者権限の管理(マルチシグ等)を設計できるか

  • テスト(単体・統合・想定攻撃)の網羅方針を持っているか

「とりあえず動くもの」を急いで出す会社ではなく、止めるべきところで止められる体制かを見てください。

判断軸3 — 事業・トークン設計まで踏み込めるか

技術的に作れることと、事業として成立させられることは別です。優れた発注先は、実装を始める前に次のような問いを一緒に詰めます。

  • そもそもブロックチェーンを使う必然性はあるか

  • トークン/NFTの役割(決済・ガバナンス・特典など)と供給設計

  • 収益モデルと、その持続可能性

「言われた通りに作ります」ではなく、事業設計の前提から議論できる相手のほうが、結果的に遠回りを避けられます。

判断軸4 — 法規制・コンプライアンスへの目配り

トークンやNFTの発行は、その設計次第で法的な位置づけが変わります。専門の弁護士の領域ではあるものの、開発会社の側に以下の感度があるかは重要です。

  • 発行物の法的位置づけを確認すべきだという認識があるか

  • KYC/AML、表示・勧誘規制(景表法・金商法等)の論点を踏まえているか

  • 必要に応じて専門家へ確認するルートを持っているか

法規制を一切意識しない開発会社は、避けたほうが無難です。

判断軸5 — 運用・ローンチまで伴走できるか

Web3プロダクトは「出して終わり」になりません。デプロイ、(必要なら)IDOや上場、リリース後の監視・運用保守、コミュニティ対応まで続きます。発注先が、

  • 本番適用後の運用・相談窓口を継続できるか

  • 不具合・改善要望に継続対応できる開発体制か

を確認しておくと、ローンチ後に開発会社が離れて立ち往生する事態を避けられます。

まとめ — 「通せる相手」を選ぶ

Web3開発の発注は、単発の制作ではなく、事業設計から運用までの一連の旅です。だからこそ、「動くものを作れるか」ではなく、「事業設計・セキュリティ・法規制・運用まで通せるか」で発注先を選ぶことが、失敗を避ける最短ルートになります。

発注前の論点整理には、Web3・ブロックチェーン開発 発注前チェックリストもご活用ください。

よくある質問

Web3開発会社を選ぶとき、最初に確認すべきことは?

公開できる実績(メインネットで稼働している、上場やTVLなどの結果が出ている)と、その関与範囲です。フロントだけ作ったのか、スマートコントラクトやトークン設計まで担ったのかで、任せられる範囲が大きく変わります。

安く請けてくれる会社に頼むのは危険ですか?

金額だけで選ぶのは避けるべきです。Web3は監査・セキュリティ・法規制の検討を省くと、ローンチ後に資産流出や法的問題という形で大きな手戻りになります。安さの裏で何を省いているかを必ず確認してください。

トークンを発行しない場合でも専門の会社に頼むべきですか?

NFTやウォレット接続、オンチェーンの記録など、トークン発行を伴わなくてもブロックチェーン特有の設計判断は発生します。鍵管理やコントラクトの扱いを誤ると同様のリスクがあるため、Web3の実装経験がある体制を選ぶのが安全です。

発注前に自社で準備しておくべきことは?

『なぜブロックチェーンを使うのか』『トークン/NFTの役割』『対象ユーザーとUX水準』を言語化しておくと、提案の精度と見積りの確度が上がります。発注前チェックリストで論点を洗い出しておくのがおすすめです。

More articles

Office whiteboard with a hand-drawn software architecture flow diagram and sticky notes for smart contract development

2026/06/03

Written by

Farleap

スマートコントラクト開発の進め方と、よくある落とし穴

要件定義から監査・デプロイまでの進め方と現場の落とし穴

スマートコントラクト開発は、通常のアプリ開発とどう違うのか。要件定義から監査・デプロイまでの進め方と、リエントランシ・アップグレード設計・鍵管理など現場で陥りやすい落とし穴を、実装の観点から解説します。

Developer desk with code on a laptop and a padlock resting on documents, symbolising DeFi/DEX security and code auditing

2026/06/01

Written by

Farleap

DeFi/DEXのセキュリティ設計

資産を守るために押さえる観点

DeFi・DEX開発で資産を守るためのセキュリティ設計を、観点ごとに整理。価格オラクル、流動性とフラッシュローン、権限設計、監査と監視まで、設計段階で先回りすべきポイントを実装の視点から解説します。

Engineering team collaborating on laptops

2026/04/16

Written by

Farleap

DX人材の内製化と育成戦略

シチズン開発・GTMエンジニアで変わる組織設計

DX推進を外部依存から内製化へ転換するための人材戦略。GTMエンジニア・シチズン開発・リスキリングといった新しい潮流を踏まえ、組織設計・採用・育成・評価の設計指針を提示します。

Corporate executive in suit symbolizing AI governance structure

2026/04/14

Written by

Farleap

AIガバナンス・フレームワーク構築ガイド

NIST AI RMFとEU AI Actに学ぶ実装

AIガバナンスの国際標準(NIST AI RMF、EU AI Act、日本政府のAI事業者ガイドライン)を踏まえ、企業が実装すべきガバナンス構造、役割、プロセス、監査を体系化する実務ガイドです。

Modern coworking workspace with multiple laptops

2026/04/12

Written by

Farleap

AI時代に求められる人材と育成戦略

これから伸びる職種と企業のリスキリング設計

生成AIの広がりで企業に求められる人材像は大きく変わります。これから伸びる職種、既存職種の変化、リスキリング戦略、評価制度の見直しまでを公開資料と実務観察から体系化します。

Web3受託開発会社の選び方

失敗しない発注の5つの判断軸

Meeting table by a window with laptops and printed comparison sheets for selecting a Web3 development partner
Web3受託開発会社の選び方

Written by

Chevron Right

Web35

TL;DR

Web3開発の発注は、Web制作の延長で選ぶと失敗しやすい領域です。資産・セキュリティ・法規制・トークン設計という固有のリスクが絡むため、発注先は『動くものを作れるか』だけでなく『事業設計から運用・セキュリティまで通せるか』で見極める必要があります。本記事では、実績の読み方、セキュリティ体制、事業/トークン設計力、法規制への目配り、運用伴走の5つの判断軸を、発注担当者向けに解説します。

Web3開発は、Web制作の延長では選べない

ブロックチェーンを使ったプロダクト開発は、見た目こそ通常のWebアプリと変わらないものの、扱うのが「資産」であるという一点で性質が大きく異なります。スマートコントラクトは一度デプロイすると改変が難しく、脆弱性がそのまま資産流出につながります。さらにトークンやNFTには法規制が絡み、事業設計の段階から考慮が必要です。

そのため、Web3開発の発注先を「Webサイトを作れる会社」と同じ基準で選ぶと、ローンチ後に重大な手戻りを招きがちです。ここでは、発注側が見極めるべき5つの判断軸を整理します。

判断軸1 — 実績の「関与範囲」を読む

実績一覧に並ぶプロダクト名だけを見ても、判断材料にはなりません。確認すべきは関与範囲です。

  • フロントエンドのみか、スマートコントラクトまで実装したか

  • トークン設計・事業設計に関わったか、指示通りに作っただけか

  • メインネットで実際に稼働し、結果(TVL、取引量、上場など)が出ているか

「DeFiプロトコルでTVL1位」「大手DEXでのIDO」「取引所への上場銘柄」といった、第三者が検証できる結果を伴う実績は、設計から運用まで通した経験の裏付けになります。

判断軸2 — セキュリティと監査の体制

Web3でもっとも避けたいのは、ローンチ後の資産流出です。発注先には以下を確認します。

  • リエントランシなど典型的な脆弱性への対策を、設計段階から織り込んでいるか

  • 外部監査(Audit)の要否を判断し、必要なら手配・対応できるか

  • 秘密鍵・管理者権限の管理(マルチシグ等)を設計できるか

  • テスト(単体・統合・想定攻撃)の網羅方針を持っているか

「とりあえず動くもの」を急いで出す会社ではなく、止めるべきところで止められる体制かを見てください。

判断軸3 — 事業・トークン設計まで踏み込めるか

技術的に作れることと、事業として成立させられることは別です。優れた発注先は、実装を始める前に次のような問いを一緒に詰めます。

  • そもそもブロックチェーンを使う必然性はあるか

  • トークン/NFTの役割(決済・ガバナンス・特典など)と供給設計

  • 収益モデルと、その持続可能性

「言われた通りに作ります」ではなく、事業設計の前提から議論できる相手のほうが、結果的に遠回りを避けられます。

判断軸4 — 法規制・コンプライアンスへの目配り

トークンやNFTの発行は、その設計次第で法的な位置づけが変わります。専門の弁護士の領域ではあるものの、開発会社の側に以下の感度があるかは重要です。

  • 発行物の法的位置づけを確認すべきだという認識があるか

  • KYC/AML、表示・勧誘規制(景表法・金商法等)の論点を踏まえているか

  • 必要に応じて専門家へ確認するルートを持っているか

法規制を一切意識しない開発会社は、避けたほうが無難です。

判断軸5 — 運用・ローンチまで伴走できるか

Web3プロダクトは「出して終わり」になりません。デプロイ、(必要なら)IDOや上場、リリース後の監視・運用保守、コミュニティ対応まで続きます。発注先が、

  • 本番適用後の運用・相談窓口を継続できるか

  • 不具合・改善要望に継続対応できる開発体制か

を確認しておくと、ローンチ後に開発会社が離れて立ち往生する事態を避けられます。

まとめ — 「通せる相手」を選ぶ

Web3開発の発注は、単発の制作ではなく、事業設計から運用までの一連の旅です。だからこそ、「動くものを作れるか」ではなく、「事業設計・セキュリティ・法規制・運用まで通せるか」で発注先を選ぶことが、失敗を避ける最短ルートになります。

発注前の論点整理には、Web3・ブロックチェーン開発 発注前チェックリストもご活用ください。

よくある質問

Web3開発会社を選ぶとき、最初に確認すべきことは?

公開できる実績(メインネットで稼働している、上場やTVLなどの結果が出ている)と、その関与範囲です。フロントだけ作ったのか、スマートコントラクトやトークン設計まで担ったのかで、任せられる範囲が大きく変わります。

安く請けてくれる会社に頼むのは危険ですか?

金額だけで選ぶのは避けるべきです。Web3は監査・セキュリティ・法規制の検討を省くと、ローンチ後に資産流出や法的問題という形で大きな手戻りになります。安さの裏で何を省いているかを必ず確認してください。

トークンを発行しない場合でも専門の会社に頼むべきですか?

NFTやウォレット接続、オンチェーンの記録など、トークン発行を伴わなくてもブロックチェーン特有の設計判断は発生します。鍵管理やコントラクトの扱いを誤ると同様のリスクがあるため、Web3の実装経験がある体制を選ぶのが安全です。

発注前に自社で準備しておくべきことは?

『なぜブロックチェーンを使うのか』『トークン/NFTの役割』『対象ユーザーとUX水準』を言語化しておくと、提案の精度と見積りの確度が上がります。発注前チェックリストで論点を洗い出しておくのがおすすめです。

More articles

Office whiteboard with a hand-drawn software architecture flow diagram and sticky notes for smart contract development

スマートコントラクト開発の進め方と、よくある落とし穴

要件定義から監査・デプロイまでの進め方と現場の落とし穴

Developer desk with code on a laptop and a padlock resting on documents, symbolising DeFi/DEX security and code auditing

DeFi/DEXのセキュリティ設計

資産を守るために押さえる観点

Engineering team collaborating on laptops

DX人材の内製化と育成戦略

シチズン開発・GTMエンジニアで変わる組織設計

Corporate executive in suit symbolizing AI governance structure

AIガバナンス・フレームワーク構築ガイド

NIST AI RMFとEU AI Actに学ぶ実装

Modern coworking workspace with multiple laptops

AI時代に求められる人材と育成戦略

これから伸びる職種と企業のリスキリング設計

Web3受託開発会社の選び方

失敗しない発注の5つの判断軸

Meeting table by a window with laptops and printed comparison sheets for selecting a Web3 development partner

Web3受託開発会社の選び方

Written by

Chevron Right

Web35

TL;DR

Web3開発の発注は、Web制作の延長で選ぶと失敗しやすい領域です。資産・セキュリティ・法規制・トークン設計という固有のリスクが絡むため、発注先は『動くものを作れるか』だけでなく『事業設計から運用・セキュリティまで通せるか』で見極める必要があります。本記事では、実績の読み方、セキュリティ体制、事業/トークン設計力、法規制への目配り、運用伴走の5つの判断軸を、発注担当者向けに解説します。

Web3開発は、Web制作の延長では選べない

ブロックチェーンを使ったプロダクト開発は、見た目こそ通常のWebアプリと変わらないものの、扱うのが「資産」であるという一点で性質が大きく異なります。スマートコントラクトは一度デプロイすると改変が難しく、脆弱性がそのまま資産流出につながります。さらにトークンやNFTには法規制が絡み、事業設計の段階から考慮が必要です。

そのため、Web3開発の発注先を「Webサイトを作れる会社」と同じ基準で選ぶと、ローンチ後に重大な手戻りを招きがちです。ここでは、発注側が見極めるべき5つの判断軸を整理します。

判断軸1 — 実績の「関与範囲」を読む

実績一覧に並ぶプロダクト名だけを見ても、判断材料にはなりません。確認すべきは関与範囲です。

  • フロントエンドのみか、スマートコントラクトまで実装したか

  • トークン設計・事業設計に関わったか、指示通りに作っただけか

  • メインネットで実際に稼働し、結果(TVL、取引量、上場など)が出ているか

「DeFiプロトコルでTVL1位」「大手DEXでのIDO」「取引所への上場銘柄」といった、第三者が検証できる結果を伴う実績は、設計から運用まで通した経験の裏付けになります。

判断軸2 — セキュリティと監査の体制

Web3でもっとも避けたいのは、ローンチ後の資産流出です。発注先には以下を確認します。

  • リエントランシなど典型的な脆弱性への対策を、設計段階から織り込んでいるか

  • 外部監査(Audit)の要否を判断し、必要なら手配・対応できるか

  • 秘密鍵・管理者権限の管理(マルチシグ等)を設計できるか

  • テスト(単体・統合・想定攻撃)の網羅方針を持っているか

「とりあえず動くもの」を急いで出す会社ではなく、止めるべきところで止められる体制かを見てください。

判断軸3 — 事業・トークン設計まで踏み込めるか

技術的に作れることと、事業として成立させられることは別です。優れた発注先は、実装を始める前に次のような問いを一緒に詰めます。

  • そもそもブロックチェーンを使う必然性はあるか

  • トークン/NFTの役割(決済・ガバナンス・特典など)と供給設計

  • 収益モデルと、その持続可能性

「言われた通りに作ります」ではなく、事業設計の前提から議論できる相手のほうが、結果的に遠回りを避けられます。

判断軸4 — 法規制・コンプライアンスへの目配り

トークンやNFTの発行は、その設計次第で法的な位置づけが変わります。専門の弁護士の領域ではあるものの、開発会社の側に以下の感度があるかは重要です。

  • 発行物の法的位置づけを確認すべきだという認識があるか

  • KYC/AML、表示・勧誘規制(景表法・金商法等)の論点を踏まえているか

  • 必要に応じて専門家へ確認するルートを持っているか

法規制を一切意識しない開発会社は、避けたほうが無難です。

判断軸5 — 運用・ローンチまで伴走できるか

Web3プロダクトは「出して終わり」になりません。デプロイ、(必要なら)IDOや上場、リリース後の監視・運用保守、コミュニティ対応まで続きます。発注先が、

  • 本番適用後の運用・相談窓口を継続できるか

  • 不具合・改善要望に継続対応できる開発体制か

を確認しておくと、ローンチ後に開発会社が離れて立ち往生する事態を避けられます。

まとめ — 「通せる相手」を選ぶ

Web3開発の発注は、単発の制作ではなく、事業設計から運用までの一連の旅です。だからこそ、「動くものを作れるか」ではなく、「事業設計・セキュリティ・法規制・運用まで通せるか」で発注先を選ぶことが、失敗を避ける最短ルートになります。

発注前の論点整理には、Web3・ブロックチェーン開発 発注前チェックリストもご活用ください。

よくある質問

Web3開発会社を選ぶとき、最初に確認すべきことは?

公開できる実績(メインネットで稼働している、上場やTVLなどの結果が出ている)と、その関与範囲です。フロントだけ作ったのか、スマートコントラクトやトークン設計まで担ったのかで、任せられる範囲が大きく変わります。

安く請けてくれる会社に頼むのは危険ですか?

金額だけで選ぶのは避けるべきです。Web3は監査・セキュリティ・法規制の検討を省くと、ローンチ後に資産流出や法的問題という形で大きな手戻りになります。安さの裏で何を省いているかを必ず確認してください。

トークンを発行しない場合でも専門の会社に頼むべきですか?

NFTやウォレット接続、オンチェーンの記録など、トークン発行を伴わなくてもブロックチェーン特有の設計判断は発生します。鍵管理やコントラクトの扱いを誤ると同様のリスクがあるため、Web3の実装経験がある体制を選ぶのが安全です。

発注前に自社で準備しておくべきことは?

『なぜブロックチェーンを使うのか』『トークン/NFTの役割』『対象ユーザーとUX水準』を言語化しておくと、提案の精度と見積りの確度が上がります。発注前チェックリストで論点を洗い出しておくのがおすすめです。

Chevron Right

More articles

Office whiteboard with a hand-drawn software architecture flow diagram and sticky notes for smart contract development

スマートコントラクト開発の進め方と、よくある落とし穴

要件定義から監査・デプロイまでの進め方と現場の落とし穴

Developer desk with code on a laptop and a padlock resting on documents, symbolising DeFi/DEX security and code auditing

DeFi/DEXのセキュリティ設計

資産を守るために押さえる観点

Engineering team collaborating on laptops

DX人材の内製化と育成戦略

シチズン開発・GTMエンジニアで変わる組織設計

Corporate executive in suit symbolizing AI governance structure

AIガバナンス・フレームワーク構築ガイド

NIST AI RMFとEU AI Actに学ぶ実装

Modern coworking workspace with multiple laptops

AI時代に求められる人材と育成戦略

これから伸びる職種と企業のリスキリング設計

Circle icon

Ready to Leap?

まずは現状を整理するところから。要件が固まっていなくても構いません。 お気軽にお問い合わせください。

夕方のオフィスでの戦略ミーティング
Farleap
Farleap
Farleap

Web3受託開発会社の選び方

失敗しない発注の5つの判断軸

Meeting table by a window with laptops and printed comparison sheets for selecting a Web3 development partner

Web3受託開発会社の選び方

Written by

Chevron Right

Web35

TL;DR

Web3開発の発注は、Web制作の延長で選ぶと失敗しやすい領域です。資産・セキュリティ・法規制・トークン設計という固有のリスクが絡むため、発注先は『動くものを作れるか』だけでなく『事業設計から運用・セキュリティまで通せるか』で見極める必要があります。本記事では、実績の読み方、セキュリティ体制、事業/トークン設計力、法規制への目配り、運用伴走の5つの判断軸を、発注担当者向けに解説します。

Web3開発は、Web制作の延長では選べない

ブロックチェーンを使ったプロダクト開発は、見た目こそ通常のWebアプリと変わらないものの、扱うのが「資産」であるという一点で性質が大きく異なります。スマートコントラクトは一度デプロイすると改変が難しく、脆弱性がそのまま資産流出につながります。さらにトークンやNFTには法規制が絡み、事業設計の段階から考慮が必要です。

そのため、Web3開発の発注先を「Webサイトを作れる会社」と同じ基準で選ぶと、ローンチ後に重大な手戻りを招きがちです。ここでは、発注側が見極めるべき5つの判断軸を整理します。

判断軸1 — 実績の「関与範囲」を読む

実績一覧に並ぶプロダクト名だけを見ても、判断材料にはなりません。確認すべきは関与範囲です。

  • フロントエンドのみか、スマートコントラクトまで実装したか

  • トークン設計・事業設計に関わったか、指示通りに作っただけか

  • メインネットで実際に稼働し、結果(TVL、取引量、上場など)が出ているか

「DeFiプロトコルでTVL1位」「大手DEXでのIDO」「取引所への上場銘柄」といった、第三者が検証できる結果を伴う実績は、設計から運用まで通した経験の裏付けになります。

判断軸2 — セキュリティと監査の体制

Web3でもっとも避けたいのは、ローンチ後の資産流出です。発注先には以下を確認します。

  • リエントランシなど典型的な脆弱性への対策を、設計段階から織り込んでいるか

  • 外部監査(Audit)の要否を判断し、必要なら手配・対応できるか

  • 秘密鍵・管理者権限の管理(マルチシグ等)を設計できるか

  • テスト(単体・統合・想定攻撃)の網羅方針を持っているか

「とりあえず動くもの」を急いで出す会社ではなく、止めるべきところで止められる体制かを見てください。

判断軸3 — 事業・トークン設計まで踏み込めるか

技術的に作れることと、事業として成立させられることは別です。優れた発注先は、実装を始める前に次のような問いを一緒に詰めます。

  • そもそもブロックチェーンを使う必然性はあるか

  • トークン/NFTの役割(決済・ガバナンス・特典など)と供給設計

  • 収益モデルと、その持続可能性

「言われた通りに作ります」ではなく、事業設計の前提から議論できる相手のほうが、結果的に遠回りを避けられます。

判断軸4 — 法規制・コンプライアンスへの目配り

トークンやNFTの発行は、その設計次第で法的な位置づけが変わります。専門の弁護士の領域ではあるものの、開発会社の側に以下の感度があるかは重要です。

  • 発行物の法的位置づけを確認すべきだという認識があるか

  • KYC/AML、表示・勧誘規制(景表法・金商法等)の論点を踏まえているか

  • 必要に応じて専門家へ確認するルートを持っているか

法規制を一切意識しない開発会社は、避けたほうが無難です。

判断軸5 — 運用・ローンチまで伴走できるか

Web3プロダクトは「出して終わり」になりません。デプロイ、(必要なら)IDOや上場、リリース後の監視・運用保守、コミュニティ対応まで続きます。発注先が、

  • 本番適用後の運用・相談窓口を継続できるか

  • 不具合・改善要望に継続対応できる開発体制か

を確認しておくと、ローンチ後に開発会社が離れて立ち往生する事態を避けられます。

まとめ — 「通せる相手」を選ぶ

Web3開発の発注は、単発の制作ではなく、事業設計から運用までの一連の旅です。だからこそ、「動くものを作れるか」ではなく、「事業設計・セキュリティ・法規制・運用まで通せるか」で発注先を選ぶことが、失敗を避ける最短ルートになります。

発注前の論点整理には、Web3・ブロックチェーン開発 発注前チェックリストもご活用ください。

よくある質問

Web3開発会社を選ぶとき、最初に確認すべきことは?

公開できる実績(メインネットで稼働している、上場やTVLなどの結果が出ている)と、その関与範囲です。フロントだけ作ったのか、スマートコントラクトやトークン設計まで担ったのかで、任せられる範囲が大きく変わります。

安く請けてくれる会社に頼むのは危険ですか?

金額だけで選ぶのは避けるべきです。Web3は監査・セキュリティ・法規制の検討を省くと、ローンチ後に資産流出や法的問題という形で大きな手戻りになります。安さの裏で何を省いているかを必ず確認してください。

トークンを発行しない場合でも専門の会社に頼むべきですか?

NFTやウォレット接続、オンチェーンの記録など、トークン発行を伴わなくてもブロックチェーン特有の設計判断は発生します。鍵管理やコントラクトの扱いを誤ると同様のリスクがあるため、Web3の実装経験がある体制を選ぶのが安全です。

発注前に自社で準備しておくべきことは?

『なぜブロックチェーンを使うのか』『トークン/NFTの役割』『対象ユーザーとUX水準』を言語化しておくと、提案の精度と見積りの確度が上がります。発注前チェックリストで論点を洗い出しておくのがおすすめです。

More articles

Office whiteboard with a hand-drawn software architecture flow diagram and sticky notes for smart contract development

2026/06/03

Written by

Farleap

スマートコントラクト開発の進め方と、よくある落とし穴

要件定義から監査・デプロイまでの進め方と現場の落とし穴

スマートコントラクト開発は、通常のアプリ開発とどう違うのか。要件定義から監査・デプロイまでの進め方と、リエントランシ・アップグレード設計・鍵管理など現場で陥りやすい落とし穴を、実装の観点から解説します。

Developer desk with code on a laptop and a padlock resting on documents, symbolising DeFi/DEX security and code auditing

2026/06/01

Written by

Farleap

DeFi/DEXのセキュリティ設計

資産を守るために押さえる観点

DeFi・DEX開発で資産を守るためのセキュリティ設計を、観点ごとに整理。価格オラクル、流動性とフラッシュローン、権限設計、監査と監視まで、設計段階で先回りすべきポイントを実装の視点から解説します。

Engineering team collaborating on laptops

2026/04/16

Written by

Farleap

DX人材の内製化と育成戦略

シチズン開発・GTMエンジニアで変わる組織設計

DX推進を外部依存から内製化へ転換するための人材戦略。GTMエンジニア・シチズン開発・リスキリングといった新しい潮流を踏まえ、組織設計・採用・育成・評価の設計指針を提示します。

Corporate executive in suit symbolizing AI governance structure

2026/04/14

Written by

Farleap

AIガバナンス・フレームワーク構築ガイド

NIST AI RMFとEU AI Actに学ぶ実装

AIガバナンスの国際標準(NIST AI RMF、EU AI Act、日本政府のAI事業者ガイドライン)を踏まえ、企業が実装すべきガバナンス構造、役割、プロセス、監査を体系化する実務ガイドです。

Modern coworking workspace with multiple laptops

2026/04/12

Written by

Farleap

AI時代に求められる人材と育成戦略

これから伸びる職種と企業のリスキリング設計

生成AIの広がりで企業に求められる人材像は大きく変わります。これから伸びる職種、既存職種の変化、リスキリング戦略、評価制度の見直しまでを公開資料と実務観察から体系化します。

Web3受託開発会社の選び方

失敗しない発注の5つの判断軸

Meeting table by a window with laptops and printed comparison sheets for selecting a Web3 development partner
Web3受託開発会社の選び方

Written by

Chevron Right

Web35

TL;DR

Web3開発の発注は、Web制作の延長で選ぶと失敗しやすい領域です。資産・セキュリティ・法規制・トークン設計という固有のリスクが絡むため、発注先は『動くものを作れるか』だけでなく『事業設計から運用・セキュリティまで通せるか』で見極める必要があります。本記事では、実績の読み方、セキュリティ体制、事業/トークン設計力、法規制への目配り、運用伴走の5つの判断軸を、発注担当者向けに解説します。

Web3開発は、Web制作の延長では選べない

ブロックチェーンを使ったプロダクト開発は、見た目こそ通常のWebアプリと変わらないものの、扱うのが「資産」であるという一点で性質が大きく異なります。スマートコントラクトは一度デプロイすると改変が難しく、脆弱性がそのまま資産流出につながります。さらにトークンやNFTには法規制が絡み、事業設計の段階から考慮が必要です。

そのため、Web3開発の発注先を「Webサイトを作れる会社」と同じ基準で選ぶと、ローンチ後に重大な手戻りを招きがちです。ここでは、発注側が見極めるべき5つの判断軸を整理します。

判断軸1 — 実績の「関与範囲」を読む

実績一覧に並ぶプロダクト名だけを見ても、判断材料にはなりません。確認すべきは関与範囲です。

  • フロントエンドのみか、スマートコントラクトまで実装したか

  • トークン設計・事業設計に関わったか、指示通りに作っただけか

  • メインネットで実際に稼働し、結果(TVL、取引量、上場など)が出ているか

「DeFiプロトコルでTVL1位」「大手DEXでのIDO」「取引所への上場銘柄」といった、第三者が検証できる結果を伴う実績は、設計から運用まで通した経験の裏付けになります。

判断軸2 — セキュリティと監査の体制

Web3でもっとも避けたいのは、ローンチ後の資産流出です。発注先には以下を確認します。

  • リエントランシなど典型的な脆弱性への対策を、設計段階から織り込んでいるか

  • 外部監査(Audit)の要否を判断し、必要なら手配・対応できるか

  • 秘密鍵・管理者権限の管理(マルチシグ等)を設計できるか

  • テスト(単体・統合・想定攻撃)の網羅方針を持っているか

「とりあえず動くもの」を急いで出す会社ではなく、止めるべきところで止められる体制かを見てください。

判断軸3 — 事業・トークン設計まで踏み込めるか

技術的に作れることと、事業として成立させられることは別です。優れた発注先は、実装を始める前に次のような問いを一緒に詰めます。

  • そもそもブロックチェーンを使う必然性はあるか

  • トークン/NFTの役割(決済・ガバナンス・特典など)と供給設計

  • 収益モデルと、その持続可能性

「言われた通りに作ります」ではなく、事業設計の前提から議論できる相手のほうが、結果的に遠回りを避けられます。

判断軸4 — 法規制・コンプライアンスへの目配り

トークンやNFTの発行は、その設計次第で法的な位置づけが変わります。専門の弁護士の領域ではあるものの、開発会社の側に以下の感度があるかは重要です。

  • 発行物の法的位置づけを確認すべきだという認識があるか

  • KYC/AML、表示・勧誘規制(景表法・金商法等)の論点を踏まえているか

  • 必要に応じて専門家へ確認するルートを持っているか

法規制を一切意識しない開発会社は、避けたほうが無難です。

判断軸5 — 運用・ローンチまで伴走できるか

Web3プロダクトは「出して終わり」になりません。デプロイ、(必要なら)IDOや上場、リリース後の監視・運用保守、コミュニティ対応まで続きます。発注先が、

  • 本番適用後の運用・相談窓口を継続できるか

  • 不具合・改善要望に継続対応できる開発体制か

を確認しておくと、ローンチ後に開発会社が離れて立ち往生する事態を避けられます。

まとめ — 「通せる相手」を選ぶ

Web3開発の発注は、単発の制作ではなく、事業設計から運用までの一連の旅です。だからこそ、「動くものを作れるか」ではなく、「事業設計・セキュリティ・法規制・運用まで通せるか」で発注先を選ぶことが、失敗を避ける最短ルートになります。

発注前の論点整理には、Web3・ブロックチェーン開発 発注前チェックリストもご活用ください。

よくある質問

Web3開発会社を選ぶとき、最初に確認すべきことは?

公開できる実績(メインネットで稼働している、上場やTVLなどの結果が出ている)と、その関与範囲です。フロントだけ作ったのか、スマートコントラクトやトークン設計まで担ったのかで、任せられる範囲が大きく変わります。

安く請けてくれる会社に頼むのは危険ですか?

金額だけで選ぶのは避けるべきです。Web3は監査・セキュリティ・法規制の検討を省くと、ローンチ後に資産流出や法的問題という形で大きな手戻りになります。安さの裏で何を省いているかを必ず確認してください。

トークンを発行しない場合でも専門の会社に頼むべきですか?

NFTやウォレット接続、オンチェーンの記録など、トークン発行を伴わなくてもブロックチェーン特有の設計判断は発生します。鍵管理やコントラクトの扱いを誤ると同様のリスクがあるため、Web3の実装経験がある体制を選ぶのが安全です。

発注前に自社で準備しておくべきことは?

『なぜブロックチェーンを使うのか』『トークン/NFTの役割』『対象ユーザーとUX水準』を言語化しておくと、提案の精度と見積りの確度が上がります。発注前チェックリストで論点を洗い出しておくのがおすすめです。

More articles

Office whiteboard with a hand-drawn software architecture flow diagram and sticky notes for smart contract development

スマートコントラクト開発の進め方と、よくある落とし穴

要件定義から監査・デプロイまでの進め方と現場の落とし穴

Developer desk with code on a laptop and a padlock resting on documents, symbolising DeFi/DEX security and code auditing

DeFi/DEXのセキュリティ設計

資産を守るために押さえる観点

Engineering team collaborating on laptops

DX人材の内製化と育成戦略

シチズン開発・GTMエンジニアで変わる組織設計

Corporate executive in suit symbolizing AI governance structure

AIガバナンス・フレームワーク構築ガイド

NIST AI RMFとEU AI Actに学ぶ実装

Modern coworking workspace with multiple laptops

AI時代に求められる人材と育成戦略

これから伸びる職種と企業のリスキリング設計

Web3受託開発会社の選び方

失敗しない発注の5つの判断軸

Meeting table by a window with laptops and printed comparison sheets for selecting a Web3 development partner

Web3受託開発会社の選び方

Written by

Chevron Right

Web35

TL;DR

Web3開発の発注は、Web制作の延長で選ぶと失敗しやすい領域です。資産・セキュリティ・法規制・トークン設計という固有のリスクが絡むため、発注先は『動くものを作れるか』だけでなく『事業設計から運用・セキュリティまで通せるか』で見極める必要があります。本記事では、実績の読み方、セキュリティ体制、事業/トークン設計力、法規制への目配り、運用伴走の5つの判断軸を、発注担当者向けに解説します。

Web3開発は、Web制作の延長では選べない

ブロックチェーンを使ったプロダクト開発は、見た目こそ通常のWebアプリと変わらないものの、扱うのが「資産」であるという一点で性質が大きく異なります。スマートコントラクトは一度デプロイすると改変が難しく、脆弱性がそのまま資産流出につながります。さらにトークンやNFTには法規制が絡み、事業設計の段階から考慮が必要です。

そのため、Web3開発の発注先を「Webサイトを作れる会社」と同じ基準で選ぶと、ローンチ後に重大な手戻りを招きがちです。ここでは、発注側が見極めるべき5つの判断軸を整理します。

判断軸1 — 実績の「関与範囲」を読む

実績一覧に並ぶプロダクト名だけを見ても、判断材料にはなりません。確認すべきは関与範囲です。

  • フロントエンドのみか、スマートコントラクトまで実装したか

  • トークン設計・事業設計に関わったか、指示通りに作っただけか

  • メインネットで実際に稼働し、結果(TVL、取引量、上場など)が出ているか

「DeFiプロトコルでTVL1位」「大手DEXでのIDO」「取引所への上場銘柄」といった、第三者が検証できる結果を伴う実績は、設計から運用まで通した経験の裏付けになります。

判断軸2 — セキュリティと監査の体制

Web3でもっとも避けたいのは、ローンチ後の資産流出です。発注先には以下を確認します。

  • リエントランシなど典型的な脆弱性への対策を、設計段階から織り込んでいるか

  • 外部監査(Audit)の要否を判断し、必要なら手配・対応できるか

  • 秘密鍵・管理者権限の管理(マルチシグ等)を設計できるか

  • テスト(単体・統合・想定攻撃)の網羅方針を持っているか

「とりあえず動くもの」を急いで出す会社ではなく、止めるべきところで止められる体制かを見てください。

判断軸3 — 事業・トークン設計まで踏み込めるか

技術的に作れることと、事業として成立させられることは別です。優れた発注先は、実装を始める前に次のような問いを一緒に詰めます。

  • そもそもブロックチェーンを使う必然性はあるか

  • トークン/NFTの役割(決済・ガバナンス・特典など)と供給設計

  • 収益モデルと、その持続可能性

「言われた通りに作ります」ではなく、事業設計の前提から議論できる相手のほうが、結果的に遠回りを避けられます。

判断軸4 — 法規制・コンプライアンスへの目配り

トークンやNFTの発行は、その設計次第で法的な位置づけが変わります。専門の弁護士の領域ではあるものの、開発会社の側に以下の感度があるかは重要です。

  • 発行物の法的位置づけを確認すべきだという認識があるか

  • KYC/AML、表示・勧誘規制(景表法・金商法等)の論点を踏まえているか

  • 必要に応じて専門家へ確認するルートを持っているか

法規制を一切意識しない開発会社は、避けたほうが無難です。

判断軸5 — 運用・ローンチまで伴走できるか

Web3プロダクトは「出して終わり」になりません。デプロイ、(必要なら)IDOや上場、リリース後の監視・運用保守、コミュニティ対応まで続きます。発注先が、

  • 本番適用後の運用・相談窓口を継続できるか

  • 不具合・改善要望に継続対応できる開発体制か

を確認しておくと、ローンチ後に開発会社が離れて立ち往生する事態を避けられます。

まとめ — 「通せる相手」を選ぶ

Web3開発の発注は、単発の制作ではなく、事業設計から運用までの一連の旅です。だからこそ、「動くものを作れるか」ではなく、「事業設計・セキュリティ・法規制・運用まで通せるか」で発注先を選ぶことが、失敗を避ける最短ルートになります。

発注前の論点整理には、Web3・ブロックチェーン開発 発注前チェックリストもご活用ください。

よくある質問

Web3開発会社を選ぶとき、最初に確認すべきことは?

公開できる実績(メインネットで稼働している、上場やTVLなどの結果が出ている)と、その関与範囲です。フロントだけ作ったのか、スマートコントラクトやトークン設計まで担ったのかで、任せられる範囲が大きく変わります。

安く請けてくれる会社に頼むのは危険ですか?

金額だけで選ぶのは避けるべきです。Web3は監査・セキュリティ・法規制の検討を省くと、ローンチ後に資産流出や法的問題という形で大きな手戻りになります。安さの裏で何を省いているかを必ず確認してください。

トークンを発行しない場合でも専門の会社に頼むべきですか?

NFTやウォレット接続、オンチェーンの記録など、トークン発行を伴わなくてもブロックチェーン特有の設計判断は発生します。鍵管理やコントラクトの扱いを誤ると同様のリスクがあるため、Web3の実装経験がある体制を選ぶのが安全です。

発注前に自社で準備しておくべきことは?

『なぜブロックチェーンを使うのか』『トークン/NFTの役割』『対象ユーザーとUX水準』を言語化しておくと、提案の精度と見積りの確度が上がります。発注前チェックリストで論点を洗い出しておくのがおすすめです。

Chevron Right

More articles

Office whiteboard with a hand-drawn software architecture flow diagram and sticky notes for smart contract development

スマートコントラクト開発の進め方と、よくある落とし穴

要件定義から監査・デプロイまでの進め方と現場の落とし穴

Developer desk with code on a laptop and a padlock resting on documents, symbolising DeFi/DEX security and code auditing

DeFi/DEXのセキュリティ設計

資産を守るために押さえる観点

Engineering team collaborating on laptops

DX人材の内製化と育成戦略

シチズン開発・GTMエンジニアで変わる組織設計

Corporate executive in suit symbolizing AI governance structure

AIガバナンス・フレームワーク構築ガイド

NIST AI RMFとEU AI Actに学ぶ実装

Modern coworking workspace with multiple laptops

AI時代に求められる人材と育成戦略

これから伸びる職種と企業のリスキリング設計

Circle icon

Ready to Leap?

まずは現状を整理するところから。要件が固まっていなくても構いません。 お気軽にお問い合わせください。

夕方のオフィスでの戦略ミーティング
Farleap
Farleap
Farleap

Web3受託開発会社の選び方

失敗しない発注の5つの判断軸

Meeting table by a window with laptops and printed comparison sheets for selecting a Web3 development partner

Web3受託開発会社の選び方

Written by

Chevron Right

Web35

TL;DR

Web3開発の発注は、Web制作の延長で選ぶと失敗しやすい領域です。資産・セキュリティ・法規制・トークン設計という固有のリスクが絡むため、発注先は『動くものを作れるか』だけでなく『事業設計から運用・セキュリティまで通せるか』で見極める必要があります。本記事では、実績の読み方、セキュリティ体制、事業/トークン設計力、法規制への目配り、運用伴走の5つの判断軸を、発注担当者向けに解説します。

Web3開発は、Web制作の延長では選べない

ブロックチェーンを使ったプロダクト開発は、見た目こそ通常のWebアプリと変わらないものの、扱うのが「資産」であるという一点で性質が大きく異なります。スマートコントラクトは一度デプロイすると改変が難しく、脆弱性がそのまま資産流出につながります。さらにトークンやNFTには法規制が絡み、事業設計の段階から考慮が必要です。

そのため、Web3開発の発注先を「Webサイトを作れる会社」と同じ基準で選ぶと、ローンチ後に重大な手戻りを招きがちです。ここでは、発注側が見極めるべき5つの判断軸を整理します。

判断軸1 — 実績の「関与範囲」を読む

実績一覧に並ぶプロダクト名だけを見ても、判断材料にはなりません。確認すべきは関与範囲です。

  • フロントエンドのみか、スマートコントラクトまで実装したか

  • トークン設計・事業設計に関わったか、指示通りに作っただけか

  • メインネットで実際に稼働し、結果(TVL、取引量、上場など)が出ているか

「DeFiプロトコルでTVL1位」「大手DEXでのIDO」「取引所への上場銘柄」といった、第三者が検証できる結果を伴う実績は、設計から運用まで通した経験の裏付けになります。

判断軸2 — セキュリティと監査の体制

Web3でもっとも避けたいのは、ローンチ後の資産流出です。発注先には以下を確認します。

  • リエントランシなど典型的な脆弱性への対策を、設計段階から織り込んでいるか

  • 外部監査(Audit)の要否を判断し、必要なら手配・対応できるか

  • 秘密鍵・管理者権限の管理(マルチシグ等)を設計できるか

  • テスト(単体・統合・想定攻撃)の網羅方針を持っているか

「とりあえず動くもの」を急いで出す会社ではなく、止めるべきところで止められる体制かを見てください。

判断軸3 — 事業・トークン設計まで踏み込めるか

技術的に作れることと、事業として成立させられることは別です。優れた発注先は、実装を始める前に次のような問いを一緒に詰めます。

  • そもそもブロックチェーンを使う必然性はあるか

  • トークン/NFTの役割(決済・ガバナンス・特典など)と供給設計

  • 収益モデルと、その持続可能性

「言われた通りに作ります」ではなく、事業設計の前提から議論できる相手のほうが、結果的に遠回りを避けられます。

判断軸4 — 法規制・コンプライアンスへの目配り

トークンやNFTの発行は、その設計次第で法的な位置づけが変わります。専門の弁護士の領域ではあるものの、開発会社の側に以下の感度があるかは重要です。

  • 発行物の法的位置づけを確認すべきだという認識があるか

  • KYC/AML、表示・勧誘規制(景表法・金商法等)の論点を踏まえているか

  • 必要に応じて専門家へ確認するルートを持っているか

法規制を一切意識しない開発会社は、避けたほうが無難です。

判断軸5 — 運用・ローンチまで伴走できるか

Web3プロダクトは「出して終わり」になりません。デプロイ、(必要なら)IDOや上場、リリース後の監視・運用保守、コミュニティ対応まで続きます。発注先が、

  • 本番適用後の運用・相談窓口を継続できるか

  • 不具合・改善要望に継続対応できる開発体制か

を確認しておくと、ローンチ後に開発会社が離れて立ち往生する事態を避けられます。

まとめ — 「通せる相手」を選ぶ

Web3開発の発注は、単発の制作ではなく、事業設計から運用までの一連の旅です。だからこそ、「動くものを作れるか」ではなく、「事業設計・セキュリティ・法規制・運用まで通せるか」で発注先を選ぶことが、失敗を避ける最短ルートになります。

発注前の論点整理には、Web3・ブロックチェーン開発 発注前チェックリストもご活用ください。

よくある質問

Web3開発会社を選ぶとき、最初に確認すべきことは?

公開できる実績(メインネットで稼働している、上場やTVLなどの結果が出ている)と、その関与範囲です。フロントだけ作ったのか、スマートコントラクトやトークン設計まで担ったのかで、任せられる範囲が大きく変わります。

安く請けてくれる会社に頼むのは危険ですか?

金額だけで選ぶのは避けるべきです。Web3は監査・セキュリティ・法規制の検討を省くと、ローンチ後に資産流出や法的問題という形で大きな手戻りになります。安さの裏で何を省いているかを必ず確認してください。

トークンを発行しない場合でも専門の会社に頼むべきですか?

NFTやウォレット接続、オンチェーンの記録など、トークン発行を伴わなくてもブロックチェーン特有の設計判断は発生します。鍵管理やコントラクトの扱いを誤ると同様のリスクがあるため、Web3の実装経験がある体制を選ぶのが安全です。

発注前に自社で準備しておくべきことは?

『なぜブロックチェーンを使うのか』『トークン/NFTの役割』『対象ユーザーとUX水準』を言語化しておくと、提案の精度と見積りの確度が上がります。発注前チェックリストで論点を洗い出しておくのがおすすめです。

More articles

Office whiteboard with a hand-drawn software architecture flow diagram and sticky notes for smart contract development

2026/06/03

Written by

Farleap

スマートコントラクト開発の進め方と、よくある落とし穴

要件定義から監査・デプロイまでの進め方と現場の落とし穴

スマートコントラクト開発は、通常のアプリ開発とどう違うのか。要件定義から監査・デプロイまでの進め方と、リエントランシ・アップグレード設計・鍵管理など現場で陥りやすい落とし穴を、実装の観点から解説します。

Developer desk with code on a laptop and a padlock resting on documents, symbolising DeFi/DEX security and code auditing

2026/06/01

Written by

Farleap

DeFi/DEXのセキュリティ設計

資産を守るために押さえる観点

DeFi・DEX開発で資産を守るためのセキュリティ設計を、観点ごとに整理。価格オラクル、流動性とフラッシュローン、権限設計、監査と監視まで、設計段階で先回りすべきポイントを実装の視点から解説します。

Engineering team collaborating on laptops

2026/04/16

Written by

Farleap

DX人材の内製化と育成戦略

シチズン開発・GTMエンジニアで変わる組織設計

DX推進を外部依存から内製化へ転換するための人材戦略。GTMエンジニア・シチズン開発・リスキリングといった新しい潮流を踏まえ、組織設計・採用・育成・評価の設計指針を提示します。

Corporate executive in suit symbolizing AI governance structure

2026/04/14

Written by

Farleap

AIガバナンス・フレームワーク構築ガイド

NIST AI RMFとEU AI Actに学ぶ実装

AIガバナンスの国際標準(NIST AI RMF、EU AI Act、日本政府のAI事業者ガイドライン)を踏まえ、企業が実装すべきガバナンス構造、役割、プロセス、監査を体系化する実務ガイドです。

Modern coworking workspace with multiple laptops

2026/04/12

Written by

Farleap

AI時代に求められる人材と育成戦略

これから伸びる職種と企業のリスキリング設計

生成AIの広がりで企業に求められる人材像は大きく変わります。これから伸びる職種、既存職種の変化、リスキリング戦略、評価制度の見直しまでを公開資料と実務観察から体系化します。

Web3受託開発会社の選び方

失敗しない発注の5つの判断軸

Meeting table by a window with laptops and printed comparison sheets for selecting a Web3 development partner
Web3受託開発会社の選び方

Written by

Chevron Right

Web35

TL;DR

Web3開発の発注は、Web制作の延長で選ぶと失敗しやすい領域です。資産・セキュリティ・法規制・トークン設計という固有のリスクが絡むため、発注先は『動くものを作れるか』だけでなく『事業設計から運用・セキュリティまで通せるか』で見極める必要があります。本記事では、実績の読み方、セキュリティ体制、事業/トークン設計力、法規制への目配り、運用伴走の5つの判断軸を、発注担当者向けに解説します。

Web3開発は、Web制作の延長では選べない

ブロックチェーンを使ったプロダクト開発は、見た目こそ通常のWebアプリと変わらないものの、扱うのが「資産」であるという一点で性質が大きく異なります。スマートコントラクトは一度デプロイすると改変が難しく、脆弱性がそのまま資産流出につながります。さらにトークンやNFTには法規制が絡み、事業設計の段階から考慮が必要です。

そのため、Web3開発の発注先を「Webサイトを作れる会社」と同じ基準で選ぶと、ローンチ後に重大な手戻りを招きがちです。ここでは、発注側が見極めるべき5つの判断軸を整理します。

判断軸1 — 実績の「関与範囲」を読む

実績一覧に並ぶプロダクト名だけを見ても、判断材料にはなりません。確認すべきは関与範囲です。

  • フロントエンドのみか、スマートコントラクトまで実装したか

  • トークン設計・事業設計に関わったか、指示通りに作っただけか

  • メインネットで実際に稼働し、結果(TVL、取引量、上場など)が出ているか

「DeFiプロトコルでTVL1位」「大手DEXでのIDO」「取引所への上場銘柄」といった、第三者が検証できる結果を伴う実績は、設計から運用まで通した経験の裏付けになります。

判断軸2 — セキュリティと監査の体制

Web3でもっとも避けたいのは、ローンチ後の資産流出です。発注先には以下を確認します。

  • リエントランシなど典型的な脆弱性への対策を、設計段階から織り込んでいるか

  • 外部監査(Audit)の要否を判断し、必要なら手配・対応できるか

  • 秘密鍵・管理者権限の管理(マルチシグ等)を設計できるか

  • テスト(単体・統合・想定攻撃)の網羅方針を持っているか

「とりあえず動くもの」を急いで出す会社ではなく、止めるべきところで止められる体制かを見てください。

判断軸3 — 事業・トークン設計まで踏み込めるか

技術的に作れることと、事業として成立させられることは別です。優れた発注先は、実装を始める前に次のような問いを一緒に詰めます。

  • そもそもブロックチェーンを使う必然性はあるか

  • トークン/NFTの役割(決済・ガバナンス・特典など)と供給設計

  • 収益モデルと、その持続可能性

「言われた通りに作ります」ではなく、事業設計の前提から議論できる相手のほうが、結果的に遠回りを避けられます。

判断軸4 — 法規制・コンプライアンスへの目配り

トークンやNFTの発行は、その設計次第で法的な位置づけが変わります。専門の弁護士の領域ではあるものの、開発会社の側に以下の感度があるかは重要です。

  • 発行物の法的位置づけを確認すべきだという認識があるか

  • KYC/AML、表示・勧誘規制(景表法・金商法等)の論点を踏まえているか

  • 必要に応じて専門家へ確認するルートを持っているか

法規制を一切意識しない開発会社は、避けたほうが無難です。

判断軸5 — 運用・ローンチまで伴走できるか

Web3プロダクトは「出して終わり」になりません。デプロイ、(必要なら)IDOや上場、リリース後の監視・運用保守、コミュニティ対応まで続きます。発注先が、

  • 本番適用後の運用・相談窓口を継続できるか

  • 不具合・改善要望に継続対応できる開発体制か

を確認しておくと、ローンチ後に開発会社が離れて立ち往生する事態を避けられます。

まとめ — 「通せる相手」を選ぶ

Web3開発の発注は、単発の制作ではなく、事業設計から運用までの一連の旅です。だからこそ、「動くものを作れるか」ではなく、「事業設計・セキュリティ・法規制・運用まで通せるか」で発注先を選ぶことが、失敗を避ける最短ルートになります。

発注前の論点整理には、Web3・ブロックチェーン開発 発注前チェックリストもご活用ください。

よくある質問

Web3開発会社を選ぶとき、最初に確認すべきことは?

公開できる実績(メインネットで稼働している、上場やTVLなどの結果が出ている)と、その関与範囲です。フロントだけ作ったのか、スマートコントラクトやトークン設計まで担ったのかで、任せられる範囲が大きく変わります。

安く請けてくれる会社に頼むのは危険ですか?

金額だけで選ぶのは避けるべきです。Web3は監査・セキュリティ・法規制の検討を省くと、ローンチ後に資産流出や法的問題という形で大きな手戻りになります。安さの裏で何を省いているかを必ず確認してください。

トークンを発行しない場合でも専門の会社に頼むべきですか?

NFTやウォレット接続、オンチェーンの記録など、トークン発行を伴わなくてもブロックチェーン特有の設計判断は発生します。鍵管理やコントラクトの扱いを誤ると同様のリスクがあるため、Web3の実装経験がある体制を選ぶのが安全です。

発注前に自社で準備しておくべきことは?

『なぜブロックチェーンを使うのか』『トークン/NFTの役割』『対象ユーザーとUX水準』を言語化しておくと、提案の精度と見積りの確度が上がります。発注前チェックリストで論点を洗い出しておくのがおすすめです。

More articles

Office whiteboard with a hand-drawn software architecture flow diagram and sticky notes for smart contract development

スマートコントラクト開発の進め方と、よくある落とし穴

要件定義から監査・デプロイまでの進め方と現場の落とし穴

Developer desk with code on a laptop and a padlock resting on documents, symbolising DeFi/DEX security and code auditing

DeFi/DEXのセキュリティ設計

資産を守るために押さえる観点

Engineering team collaborating on laptops

DX人材の内製化と育成戦略

シチズン開発・GTMエンジニアで変わる組織設計

Corporate executive in suit symbolizing AI governance structure

AIガバナンス・フレームワーク構築ガイド

NIST AI RMFとEU AI Actに学ぶ実装

Modern coworking workspace with multiple laptops

AI時代に求められる人材と育成戦略

これから伸びる職種と企業のリスキリング設計

Web3受託開発会社の選び方

失敗しない発注の5つの判断軸

Meeting table by a window with laptops and printed comparison sheets for selecting a Web3 development partner

Web3受託開発会社の選び方

Written by

Chevron Right

Web35

TL;DR

Web3開発の発注は、Web制作の延長で選ぶと失敗しやすい領域です。資産・セキュリティ・法規制・トークン設計という固有のリスクが絡むため、発注先は『動くものを作れるか』だけでなく『事業設計から運用・セキュリティまで通せるか』で見極める必要があります。本記事では、実績の読み方、セキュリティ体制、事業/トークン設計力、法規制への目配り、運用伴走の5つの判断軸を、発注担当者向けに解説します。

Web3開発は、Web制作の延長では選べない

ブロックチェーンを使ったプロダクト開発は、見た目こそ通常のWebアプリと変わらないものの、扱うのが「資産」であるという一点で性質が大きく異なります。スマートコントラクトは一度デプロイすると改変が難しく、脆弱性がそのまま資産流出につながります。さらにトークンやNFTには法規制が絡み、事業設計の段階から考慮が必要です。

そのため、Web3開発の発注先を「Webサイトを作れる会社」と同じ基準で選ぶと、ローンチ後に重大な手戻りを招きがちです。ここでは、発注側が見極めるべき5つの判断軸を整理します。

判断軸1 — 実績の「関与範囲」を読む

実績一覧に並ぶプロダクト名だけを見ても、判断材料にはなりません。確認すべきは関与範囲です。

  • フロントエンドのみか、スマートコントラクトまで実装したか

  • トークン設計・事業設計に関わったか、指示通りに作っただけか

  • メインネットで実際に稼働し、結果(TVL、取引量、上場など)が出ているか

「DeFiプロトコルでTVL1位」「大手DEXでのIDO」「取引所への上場銘柄」といった、第三者が検証できる結果を伴う実績は、設計から運用まで通した経験の裏付けになります。

判断軸2 — セキュリティと監査の体制

Web3でもっとも避けたいのは、ローンチ後の資産流出です。発注先には以下を確認します。

  • リエントランシなど典型的な脆弱性への対策を、設計段階から織り込んでいるか

  • 外部監査(Audit)の要否を判断し、必要なら手配・対応できるか

  • 秘密鍵・管理者権限の管理(マルチシグ等)を設計できるか

  • テスト(単体・統合・想定攻撃)の網羅方針を持っているか

「とりあえず動くもの」を急いで出す会社ではなく、止めるべきところで止められる体制かを見てください。

判断軸3 — 事業・トークン設計まで踏み込めるか

技術的に作れることと、事業として成立させられることは別です。優れた発注先は、実装を始める前に次のような問いを一緒に詰めます。

  • そもそもブロックチェーンを使う必然性はあるか

  • トークン/NFTの役割(決済・ガバナンス・特典など)と供給設計

  • 収益モデルと、その持続可能性

「言われた通りに作ります」ではなく、事業設計の前提から議論できる相手のほうが、結果的に遠回りを避けられます。

判断軸4 — 法規制・コンプライアンスへの目配り

トークンやNFTの発行は、その設計次第で法的な位置づけが変わります。専門の弁護士の領域ではあるものの、開発会社の側に以下の感度があるかは重要です。

  • 発行物の法的位置づけを確認すべきだという認識があるか

  • KYC/AML、表示・勧誘規制(景表法・金商法等)の論点を踏まえているか

  • 必要に応じて専門家へ確認するルートを持っているか

法規制を一切意識しない開発会社は、避けたほうが無難です。

判断軸5 — 運用・ローンチまで伴走できるか

Web3プロダクトは「出して終わり」になりません。デプロイ、(必要なら)IDOや上場、リリース後の監視・運用保守、コミュニティ対応まで続きます。発注先が、

  • 本番適用後の運用・相談窓口を継続できるか

  • 不具合・改善要望に継続対応できる開発体制か

を確認しておくと、ローンチ後に開発会社が離れて立ち往生する事態を避けられます。

まとめ — 「通せる相手」を選ぶ

Web3開発の発注は、単発の制作ではなく、事業設計から運用までの一連の旅です。だからこそ、「動くものを作れるか」ではなく、「事業設計・セキュリティ・法規制・運用まで通せるか」で発注先を選ぶことが、失敗を避ける最短ルートになります。

発注前の論点整理には、Web3・ブロックチェーン開発 発注前チェックリストもご活用ください。

よくある質問

Web3開発会社を選ぶとき、最初に確認すべきことは?

公開できる実績(メインネットで稼働している、上場やTVLなどの結果が出ている)と、その関与範囲です。フロントだけ作ったのか、スマートコントラクトやトークン設計まで担ったのかで、任せられる範囲が大きく変わります。

安く請けてくれる会社に頼むのは危険ですか?

金額だけで選ぶのは避けるべきです。Web3は監査・セキュリティ・法規制の検討を省くと、ローンチ後に資産流出や法的問題という形で大きな手戻りになります。安さの裏で何を省いているかを必ず確認してください。

トークンを発行しない場合でも専門の会社に頼むべきですか?

NFTやウォレット接続、オンチェーンの記録など、トークン発行を伴わなくてもブロックチェーン特有の設計判断は発生します。鍵管理やコントラクトの扱いを誤ると同様のリスクがあるため、Web3の実装経験がある体制を選ぶのが安全です。

発注前に自社で準備しておくべきことは?

『なぜブロックチェーンを使うのか』『トークン/NFTの役割』『対象ユーザーとUX水準』を言語化しておくと、提案の精度と見積りの確度が上がります。発注前チェックリストで論点を洗い出しておくのがおすすめです。

Chevron Right

More articles

Office whiteboard with a hand-drawn software architecture flow diagram and sticky notes for smart contract development

スマートコントラクト開発の進め方と、よくある落とし穴

要件定義から監査・デプロイまでの進め方と現場の落とし穴

Developer desk with code on a laptop and a padlock resting on documents, symbolising DeFi/DEX security and code auditing

DeFi/DEXのセキュリティ設計

資産を守るために押さえる観点

Engineering team collaborating on laptops

DX人材の内製化と育成戦略

シチズン開発・GTMエンジニアで変わる組織設計

Corporate executive in suit symbolizing AI governance structure

AIガバナンス・フレームワーク構築ガイド

NIST AI RMFとEU AI Actに学ぶ実装

Modern coworking workspace with multiple laptops

AI時代に求められる人材と育成戦略

これから伸びる職種と企業のリスキリング設計

Circle icon

Ready to Leap?

まずは現状を整理するところから。要件が固まっていなくても構いません。 お気軽にお問い合わせください。

夕方のオフィスでの戦略ミーティング